医学ミニ知識の目次】  
公開日2007.08.17 更新日2008.01.10  HOMEへ(メニューを表示)  メニューを隠す  
このページは、当院が興味を惹かれたミニ医学情報(必ずしも最新ではありません)を紹介します。
内容の難易度のレベルは、一般内科医、研修医レベルです。医師以外にはかなり高度な内容です。
記事の内容はあくまでも参考に留め、治療方針は診療医師と相談して決めてください。


【医療ミスを防ぐミニ知識(1)】
参考:これだけは知っておきたい医療禁忌 三宅祥三監修、長田 薫編集

1)甲状腺機能亢進症=バセドウ氏病ではない。 
2)嘔吐を伴う頭痛発作では、髄膜炎、クモ膜下出血以外にも急性緑内障も考える。 
3)頸部のリンパ節腫大を伴う風邪症状の場合は、ペニシリン系抗生物質の投与は注意する。 
4)急な吐き気や上腹部痛を伴う急性心筋梗塞がある。 
5)心電図に異常が出にくい、急性心筋梗塞がある。 
6)背部痛、腰痛や腹痛は、解離性大動脈瘤や腹部大動脈瘤破裂を疑う必要がある。
7)高齢者の虚血性大腸炎では、下血がなく、腹痛のみのことがある。 
8)初期の帯状疱疹は痛みや皮膚の違和感のみで、発疹は後に出る場合がある。
9)初めて糖尿病と診断された場合は、膵臓癌の可能性も念頭に置く。
10)炭水化物の吸収を遅くする糖尿病治療薬(ベイスン、グルコバイ、セイブル)の内服中の低血糖発作は、ブドウ糖以外の糖質では急激な改善効果が期待できない。
11)リウマチ反応は特異性が高くない。
12)細菌やウイルスによる下痢には、下痢止めは使わない方がよい。
13)ラックBは牛乳アレルギー患者に処方してはいけない。
14)胃薬のアルサルミンは注意事項が多い。
15)ニューキノロン系抗菌薬は、解熱鎮痛剤と併用するとけいれんなどの副作用が増加する。
16)スタチン(メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール、リバロなど)+クロフィブラート(ベザトールR、リポクリン、アモトリール)併用は原則しない。
17)スタチン(メバロチン、リポバス、ローコール、リピトール、リバロなど)による劇症肝炎がある。
18)チクロピジン(パナルジンなど)は、内服開始から2ヶ月間は定期的な血液検査が不可欠。
19)ベンズブロマロン(ユリノームなど)で、劇症肝炎が起こることがある。
20)狭心症の患者さんに片頭痛予防薬のエルゴタミン製剤(ジヒデルゴット、カフェルゴット)を投与すると、狭心症・心筋梗塞を誘発することがある。
21)緑内障の患者さんにリスモダンを投与してはならない。
22)グレープフルーツで、作用が強まる薬物がある。関連記事【グレープフルーツジュースは血圧の薬に影響するのですか?】
23)鉄欠乏による貧血の治療薬(鉄剤)はお茶で飲んでもかまわない。
24)甘草を含む漢方薬を長期に服用すると、浮腫、血糖上昇、低カリウム血症などの副作用が生じやすい。
25)アスピリンの抗血小板作用は中止後5-7日は続く。
26)カフェインで動悸や気分が悪くなるひとに、テオドールを処方してはいけない。
27)喘息患者では鎮痛解熱剤により発作が誘発されることがある。
28)ペルサンチンの適応症は、「狭心症」 「蛋白尿」とあるが、狭心症にはむしろ使ってはならない。
29)ペ一スメーカー患者にはMRI検査は禁忌。携帯電話は22cm以上離せば問題ない。
30)アダラート舌下による急速降圧を行わない。

【医療ミスを防ぐミニ知識(2)】
参考:これだけは知っておきたい医療禁忌 三宅祥三監修、長田 薫編集


31)創傷治癒のためには傷口を乾燥させない方がよい。
32)キズ口は消毒してはならない。
33)汚染された創は、重症感染症を防止のために直ぐに閉じてはいけない。
34)手術後長期臥床の患者さんは、医師の立ち会いのもとでが歩行開始する。
35)高度の血小板減少の状態では筋肉注射をしない。
36)免疫抑制薬や抗癌剤の使用開始前には、HBVの確認を行う。
37)痛み止めは坐薬でも、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を起こす。
38)急性腰痛症に長期安静はかえって有害。
39)脊髄圧迫による神経性の尿閉に対しては緊急除圧が必要。
40)骨折後ギブス装着後の痛みを、骨折による痛みと即断してはならない。
41)近位部圧迫による手足の止血を長時間してはならない。
42)手指が動いても腱が切断されていることがある。
43)アキレス腱断裂は手術しないで治すことが多い。
44)発熱時に安易に解熱剤を使用しない。
45)咳に対して強力な鎮咳薬を使用しない。
46)腹痛・嘔吐を急性胃腸炎や周期性嘔吐症と即断してはならない。
47)乳幼児のタバコ誤嚥の多くは胃洗浄不要。
48)妊娠4週〜15週末の妊婦に催奇形性のある薬剤投与は禁忌。
49)妊娠後期に非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDs)の連用は禁忌である。

【泌尿器科疾患の内科医のためのQ&A】
1)何歳まで夜尿症(おねしょ)が続けば異常か
2)男性は高齢になるとすべて前立腺肥大になるか
3)人間ドックで前立腺肥大症を指摘されたが、精査や治療が必要か
4)残尿はどの程度あると問題となるか
5)急性尿閉を含む排尿障害を起こす内服薬は
6)薬剤性の排尿障害が発生したときの対処法
7)高齢者の夜間頻尿の原因は何か
8)高齢者の夜間頻尿の対処法
9)排尿障害の患者さんには、PSA測定が不可欠か
10)α遮断薬の効果判定には、どれくらいの期間が必要か
11)生検で悪性所見がない場合のPSA高値の取り扱い
12)尿道ステント留置の適応は
13)前立腺肥大症患者の夜間頻尿に対して、抗コリン薬を使用してよいか
14)排尿後パンツを上げてから漏れる男性の対応策
15)尿道カテーテルがうまく入らないときどうすればよいか
16)女性の尿失禁の頻度はどれくらい
17)女性の排尿障害は、泌尿器科と産婦人科とどちらへ紹介するか
18)女性の尿漏れ対策は
19)膀胱炎を繰り返す患者は、抗生剤で様子をみてよいか
20)無症状の患者の尿からMRSA(多剤耐性ブドウ球菌)や緑膿菌が検出された場合、どう対処すればよいか
21)褥瘡がひどい患者に、一時的に尿道カテーテルを入れることの是非
22)症状や発熱がなくても尿道バルーンカテーテル留置中の患者の尿路感染は、治療する必要があるか
23)膀胱カテーテル留置患者で、ときどき採尿バッグが紫色に染まったり、3-4日で閉塞する原因と対策
24)長期留置カテーテルが詰まりやすいことの対策
25)長期留置による男性の陰茎根部の痩孔の予防対策
26)バルーンカテーテル抜去のタイミングと注意点
27)膀胱訓練(尿意が出現するまでバルーンカテーテルをクランプすることを数回-数日繰り返す)が必要か
28)長期バルーン抜去後の患者が自排尿できない場合、どうしたらよいか
29)尿道留置カテーテルを自己抜去対策
30)膀胱瘻の長所と短所