ペースメーカーの解説】 公開日2005.09.22 更新日2005.10.5 更新履歴   HOMEへ(メニューを表示)  メニューを隠す

このサイトの記事はあくまでの参考に留め、治療方針は診療医師と相談して決めてください。

01)ペースメーカーとは何?
02)ぺ一スメーカーの構造
03)ぺ一スメーカーの働き


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03:ペースメーカーの働き

●ペースメーカーの働き
  ◆「ペ一スメーカー・ジェネレーター」は、精巧な電子機器で、コンピューター制御の小さな電気パルス発生器である。
その働きの過程を分析すると、
(1)心臓の筋肉からでる電気信号を感知(センシング:sensing)する。
(2)「おもに心室の拍動数が適当になっているかどうか」を解析、監視する。一部には作動状態を一時的に記憶する(メモリー機能)がある。
(3)あらかじめ設定されたプログラムに添って、電気パルスを発生し、リードを介して電気を送り、心筋を興奮させる(ペーシング:pacing)。
「ペ一スメーカー・ジェネレーター」は、パソコン同様に高度集積回路でできている。その動作の信頼性は非常に高いが、精密電子機器なので、携帯電話の電波や強力な磁力の影響を受けて誤作動する可能性がある。逆に、これを利用して、ジェネレーターと体外分析器でデータ通信して、ペ一スメーカーの作動状況をチェックしたり、ジェネレーターのプログラムの変更することができる。
 ペースメーカの種類には、様々なものがあり、患者さんの症状やからだの要求に合わせた性能を持つ機種が選択されている。

 ◆電極(=リード、電線)は屈曲しやすいように螺旋状の導線をビニルのような絶縁体で覆ってできている。両端は金属の電極がむき出している。電極の一端はジェネレーターに、もう一端は心房または心室の筋肉に接するようになっている。単に電気を送るだけでなく、心筋から発生した電気をジェネレーターに伝える。つまり、たとえて言うと、心臓の動きの情報を得る電話線と心臓を動かす電力線の2つの働きをリードが受け持っている。リードは多くの場合、胸壁から鎖骨下静脈に挿入され、上大静脈、右房を通り、右室の内腔に設置される。疾患によっては心房単独にリードの先端が置かれる場合もある。また、2本のリードを使い、心房と心室の両方にリードの先端を置く場合がある。

 

電気信号の流れ(動きをゆっくりにする
同じ装置でプログラムによって動作が変更可能。
心室に電気パルスを送る(VVIモード)。 心房収縮の電気を感知し、直後に心室に電気パルスを送る(VDDモード)。
 

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