■順調に回復した重症心筋炎■ 公開日2003.09.14 更新日2003.10.07
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心臓断面の設定
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心臓断面図(左室長軸断面)
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解説 (注:画面上の心拍数は、実際の心拍数に近づけています。)
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比較対照としての正常心臓
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左室の縦切り断面では、左室は弾丸のような形をしています。左室の内腔の大きさは小さく、また左室壁の動きは良好です。左室壁の断面は横向きの「U字またはV字型」をしています。
心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)46mm,収縮末期(最小時)32mm
左室の動きの指標:左室駆出率59%,左室径短縮率31%
左房前後径:36mm(最大時)。
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最初の弱った心臓(退院1ヶ月後)
心筋全体が強い障害を受けているために、左室の内腔は拡大し、また全体の左室壁の動きが強く低下しています。細身の体型の割に、左房も少し大きくなっています。
心不全のために、心拍数は125/分(頻拍性心房細動)と 正常の2倍くらいになっています。また、僧帽弁を通過する血液量が減少するために、僧帽弁の開き方が小さくなっています。
心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)65mm,収縮末期(最小時)57mm
左室の動きの指標:左室駆出率28%,左室径短縮率13%
左房前後径(最大時):38mm
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約半年後の心臓(退院7ヶ月後)
心筋全体が障害が軽くなり、左室全体の心筋壁の動きは改善し、左室内腔の大きさも半年前よりは小さくなっています。左房も小さくなっています。
心拍数は76/分(洞調律)と 正常になっています。
心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)59mm,収縮末期(最小時)51mm
左室の動きの指標:左室駆出率29%,左室径短縮率14%
左房前後径(最大時):28mm
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約1年後の心臓(退院13ヶ月後)
心筋全体が障害が軽くなり、左室全体の心筋壁の動きは改善し、左室内腔の大きさも半年前よりは小さくなっています。左房も小さくなっています。
心拍数は約69/分(洞調律)です。
心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)50mm,収縮末期(最小時)37mm
左室の動きの指標:左室駆出率52%,左室径短縮率27%
左房前後径(最大時):27mm
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約1年4ヶ月後の心臓(退院17ヶ月後)
4ヶ月前よりもさらに、左室腔が小さくなっています。左室の動きは、やや低下していますが、心臓の動きを抑制するβ遮断薬を服用していることを考慮するとほぼ正常です。
心拍数は約67/分(洞調律)です。
心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)45mm,収縮末期(最小時)33mm
左室の動きの指標:左室駆出率53%,左室径短縮率27%
左房前後径(最大時):28mm
グラフ:左室径や左室の動きがどのように変化したかをみる
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