トピックス(役立つ医学情報-No.26)】
公開日2008.03.01 更新日2008.04.02  HOMEへ(メニューを表示)  メニューを隠す  
このページは、当院が興味を惹かれた医学情報を患者さん、又は医療関係者向けに紹介します。情報源は、医事新報、日経メディカル、medical practice、一般新聞、Medical Tribuneなどです。なお、Medical Tribune誌は製薬会社の利益を擁護する発表に片寄った記事が多いと判断し、2007年からは参考資料から外しました。情報は必ずしも最新のものとは限りません。また、記事の内容を保証するものでもありません。あくまでも参考に留めてください。
111)【医学】医学の歴史を漫画で紹介医学の歴史を漫画で紹介 2008.04.03記
110)【感染症】国内で初めてのタミフル耐性インフルエンザの集団発生が起きた。 2008.03.01記

目次へ   次へ  前へ      


     【医学】

(111)医学の歴史を漫画で紹介 

まとめ:医学の歴史を漫画で紹介した本が発行された。結構面白かった。 
茨木保氏は日本医事新報で「がんばれ!猫山先生」(四コマ漫画)を連載中の医師。太古の昔から現代までの医学史に残る人達の人間ドラマを描いた作品。
  月刊誌『看護学雑誌』の平成15-17年までの連載に加筆した全52話からなる。単なる歴史学的、医学業績集ではない。偉人たちの泥臭い人間性、人間ドラマ、人生の悲喜劇を描いている。他の分野でも言えることではあるが、医学の領域でも、立派な業績と立派な人間性は別物であることが多い??。
  一般の人にもわかりやすい医学史入門書だが、漫画本としては結構ボリュームがあり、一気に読むと疲れる。興味のある方は一度お読み下さい。
「まんが医学の歴史」茨木 保 A5判・356頁 定価2,310円
 医学書院

2008.04.03記 2008.04.03修正


     【循環器】

(110)国内で初めてのタミフル耐性インフルエンザの集団発生が起こった。

まとめ:タミフルの大部分が日本で消費されているため、耐性ウイルスが日本では起こりやすい。抗生物質を同様に、抗インフルエンザ薬も耐性ウイルスとのいたちごっこになるかもしれない。 
 以下は読売新聞社提供 2008/02/29(金) の記事からの引用である。一部改変
  代表的な抗インフルエンザ薬のタミフルが効かないインフルエンザの集団感染が、横浜市内で2007.1月発生していたことが、同市衛生研究所の調査で分かった。 タミフル耐性ウイルスによる集団感染は、国内では初めてで、世界保健機関(WHO)に報告された。 耐性ウイルスが広がる中、新型インフルエンザが発生すれば、タミフルに耐性を持って流行する可能性があるため、別の治療薬を備蓄するなどの対策が必要になる。 同研究所によると、耐性ウイルスが見つかったのは、同じ区内に住む8〜13歳の男女5人。3人は小学校で集団感染し、他の2人は同じ病院で診察を受けていた。同研究所では限られた地域で小規模に流行したと推測している。  
【当院の意見】
 タミフル、リレンザは耐性ができにくく、できても感染力が低下し、耐性問題はいままで問題にならなかった。しかし、抗インフルエンザ薬もインフルエンザウイルスの超高速の進化には、完全な防護とはならないことを証明したものである。
2008.03.01記 2008.03.01修正