トピックス(役立つ医学情報-循環器編No.18)】
公開日2006.05.02 更新日2006.05.12  HOMEへ(メニューを表示)  メニューを隠す  
このページは、当院が興味を惹かれた医学情報(必ずしも最新ではありません)を紹介します。
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88)【循環器】自動車のスマートキーシステムのペ一スメーカーへの影響  2006.05.02記
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     【循環器】

(88)自動車のスマートキーシステムのペ一スメーカーへの影響 

まとめ:車両に搭載されたアンテナ部から植込み部位を22cm以上離すこと。
 「スマートキーシステム」とはキーを差し込む操作なしでドアロックの開閉やエンジン始動・停止ができるシステムである。
スマートキーシステムに植込み型心臓ぺ一スメーカを接触させる実験で、ぺ一スメーカの一時的な抑制が確認された。そのため、スマートキーシステムの電波発信機と植込み型心臓ぺ一スメーカまたは植込み型除細動器への影響をみる試験が実施された。
  その結果、植込み型心臓ぺ一スメーカ等といわゆるスマートキーシステムのアンテナ部の距離が、携帯電話端末の影響防止の目安とされている22cmを超えれば、一般に相互作用の発生の懸念がないことが確認された。
  この相互作用によると疑われる医療事故は国内では未だ報告されていないが、以下の点に注意するよう患者さんを指導することを勧める。
●本品を植え込まれた患者が当該システムを搭載した車両へ乗車する場合には、車両に搭載されたアンテナ部から植込み部位を22cm以上離すこと。なお、ドアの開閉時には、アンテナ部から電波が一時的に発信されるので、必要以上にドアの開閉を行わないようにすること。
●運転手等がもつ車載アンテナとの通信機器(以下「携帯機」という。)を車外に持ち出すなど車両と携帯機が離れた場合、アンテナ部から定期的に電波が発信される車種があるので、本品を植え込まれた患者が乗車中には、携帯機の車外への持ち出しを行わないようにすること。
●駐車中においてもアンテナ部から定期的に電波が発信される車種があるので、車外においても車に寄り掛かったり、車内をのぞき込む又は車に密着するような動作は避けること。
●他の者が所有する自動車に乗車する場合は、当該システムを搭載した車種かどうか確認すること。
参考
  厚生労働省通達2006.3.31
2006.05.02記   2006.05.12修正