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公開日2008.6.28 更新日2008.7.23  HOMEへ  メニューを隠す  前へ 次へ
 このツールは、高血圧の診断と治療にあたる医師向けに作成されたものです。結果の解釈には十分な医学知識が必要ですので、十分な高血圧の知識を持った医師と相談下さい。ツールの利用により生じたいかなる結果に対しても当院は責任を負いません。


■高血圧症発症リスク評価ツール

 2008年に発表となった論文「高血圧症の短期発症の予測を目的としたリスクスコア(算出式):フラミンガム心臓研究 」の資料から作成した。

 まだ高血圧にはなっていないが、将来、高血圧症になる可能性が高い者に対して予防的対策を行うと、 高血圧症の発症が遅れ、血管系合併症を減少させうる可能性が示唆されている。
そのため、高血圧発症リスク評価を行い、高血圧ハイリスク者の生活指導をおこなうことは、 費用対効果の面で優れている。
  【年齢、性、血圧、BMI、喫煙、家族歴からの高血圧症予測
 原題:A risk score for predicting near-term incidence of hypertension: the Framingham Heart Study ( ANN INTERN MED Parikh Nl,etal.2008;148:102-110.)
■コホート研究で有名なFramingham Heart Studyに登録された20-69歳の 白人1,717人(平均年齢42歳、女性54%)を調査し、簡単に利用できる高血圧発症リスク評価ツールを開発する研究を行った。
■結果
 3.8年(中央値)の追跡調査期間中に、796人(女性52%)が高血圧症を初めて発症した。 年齢、性、収縮期・拡張期血圧、体格指数(BMI)、両親の高血圧症既往、そして喫煙は高血圧症の 有意な予測因子であった。 今回の高血圧症のリスク評価は、短期間における高血圧症の絶対リスクの予測に利用可能であり、簡便な方法であることから、高血圧前症の高リスク者に対する管理の改善に有用な手段の1つになりうる。
 ツールで算出した4年間の高血圧症発症リスクは、対象者のうち34%軽度(5%未満)、19%が中程度(5-10%)、 47%が高度(10%超)と分類された。
なお、評価結果は、白人系以外の人種や民族あるいは糖尿病罹患者には一般化できない可能性があるので注意して欲しい。
■出典 The Mainichi Medical Journal 2008.6

●高血圧症発症リスク評価ツール 2008.7.7更新

☆newonsetriskofHTm1.0.xls(非圧縮40Kbites) ダウンロード 2008.07.7改訂 (Microsoft EXcel ファイル)

☆newonsetriskofHTw1.0.zip (圧縮40Kbites)  ダウンロード  2008.07.7改訂 (Microsoft EXcel ファイル)
●利用時の注意
・2008年発表(Framingham Heart Study)のデータから作製しました。
・米国白人を対象とした資料ですので、日本人でどれだけ有用かは不明です。
【解説】
 使用に当たっては、Microsoft EXcel がインストールされていることが必要です。入力部分を簡単にするために入力インターフェースでは、Visual Basic for Applicationを利用しました。ソフトを開くときにマクロを有効にしてください。なお、マクロウイルスが混入しないようにこのホームページから直接ダウンロードしたものか、信頼できる筋からのコピーを使ってください。

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作成者:前田敏明(まえだ循環器内科) 2008年7月2日