■頻拍性心房細動による心不全■
頻拍コントロールにより心臓機能が改善した心房細動
公開日 2009.5.18  更新日 2009.6.28 左メニューを隠す TOPへ   
左室の縦切り断面(左室長軸断面)
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(2)治療後: 約6ヶ月後
 途中経過は、検査資料が抜けていることもあり、6ヶ月後のみを提示します。アーチストというβ遮断薬の内服療法により、心拍数が低下しています。利尿剤は使っていません。ワルファリンは継続投与しています。検査記録中の心拍数は約70-75/分(検査中66-97/分、心房細動)です。
 心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)52mm、収縮末期(最小時)41mm
左室の動きの指標:左室駆出率42%、左室径短縮率19%
 左室壁運動は軽度低下に改善。
左房前後径:57mm(最大時)
左室は小さくなり、左室壁運動は改善した。
グラフ:左室径や左室の動きの経時的変化

β遮断薬による治療により、1ヶ月から心拍数が安静時90未満になり、労作時の息切れがしなくなり、仕事がらくになったと言う。胸部レントゲン写真での心臓の大きさ:心胸比54.5%→51%(軽度縮小)、心エコーでの左室径57mm→52mm(縮小)左室壁運動=左室駆出率28%→42%(著明改善)、血漿BNP値 636ng/dl→ 217ng/dl(著明改善)などの心不全重症度の客観的指標も明らかに改善した。

(2)6ヶ月後の心電図(I 誘導)心拍数は66-97/分に減少している。

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