【新聞・雑誌記事】 公開日2010.7.01 更新日2010.10.05 HOMEへ メニューを隠す 次へ 掲載記事一覧へ
掲載記事一覧へ 前の記事へ 次の記事へサンデー山口2010年12月26日号
当院では、「心臓肥大」という言葉は使わないようにしています。代わりに、(胸部レントゲン写真で)「心臓の横幅が大きい」、(心エコーで)「左室が拡大している」、「弁膜症で左室が大きい」、「心臓の筋肉が厚い」など、臨床的に具体的な異常の有無を説明しています。というのは、心臓肥大を疾病名と勘違いして、「何に注意したらよいですか(患者)」、「心臓の薬を飲みなさい(医師)」というもっともらしい診療が行われているからです。胸写や心電図の異常だけでは、疾病の診断ができず、治療方針は定まらないという事実があります。「心臓肥大」という言葉をよく使う医師をみたら、この医師は心疾患をまともに診療できていないと、私は思ってしまいます。 |
高い血圧は、早く下げた方がよいと思っている患者さんが殆どです。しかも同じことを考えている医師や看護師も少なくありません。しかし、米国の学会も日本の学会も急激な血圧低下は返って危険性が高いと警告しています。 |
高血圧症の患者さんは、最高血圧値、最低血圧値には気を配っていますが、「脈拍数」には無頓着な方が多いようです。しかし、病気の予後(脳卒中や心臓病などの合併症の発生率)には脈拍数(心拍数)が大きく影響することがわかっています。脈拍数の管理もとても重要です。 |