■僧帽弁狭窄症■  公開日2003.10.27  更新日2004.08.30   TOPへ    
左室の縦切り断面(左室長軸断面) 
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(1)左室長軸断面
 検査の心拍数は約60/分(心房細動)です。左房がとても大きくなっています。僧帽弁、腱索、乳頭筋がリウマチ病変によって癒着・肥厚、短縮を起こしています。僧帽弁の弁尖端の癒着により、弁口面積は正常の1/5以下ぐらいに狭くなっています。左室の大きさはほぼ正常です。左室の後壁の僧帽弁あたりは、巨大左房により、歪んで曲がっています。
 多くの場合リウマチ性病変は、大動脈弁にもあることが少なくありません。この症例では、大動脈弁の癒着や肥厚はありません。
 左房内には血栓はみられません。三尖弁閉鎖不全の合併はありません。肺高血圧症の合併もありません。

 心腔の大きさの計測値
左室の短径:拡張末期(最大時)49mm,収縮末期(最小時)35mm
左室の動きの指標:左室駆出率55%,左室径短縮率28%
左房前後径:72mm(最大時)
僧帽弁弁口面積(断層エコー)0.8cm2

弁置換手術後を同時に見る

目盛りの間隔は1cm。心拍数は60/分(心房細動)。

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