【新聞・雑誌記事】 公開日2019.03.06 更新日2022.02.14  HOMEへ メニューを隠す   前へ  次へ  掲載記事一覧へ


サンデー山口2022年02月05日号

0205

オミクロン株が急増し始めた1月中旬に書いた記事です。海外の資料を参考にすると、流行期間は1.5〜2ヶ月、新規感染者数のピークは3〜4週間後で2月の中旬となります。偶然かも知れませんが、インフルエンザA型の流行期間と重なります。この通りならば3回目のワクチンの普及効果が出る前に急減することとなります。本当にそうなるのか見ています。


 


サンデー山口2021年11月03日号

5/5記事

オミクロン株が流行する前の予測でしたので、状況が大きく変化しました。保育園や幼稚園でのクラスター感染が大きな問題になったことは予想どうりでした。


サンデー山口2021年08月07日号

5/5記事

 一般に新型コロナ感染は高齢になるほど重症度が高く、10歳代、20歳代ではほとんどが軽症である。そのため若い人はワクチン接種の必要性が低いと考えられてきました。しかし、感染力が強いデルタ株が主流となった2021年夏の流行では、高齢者は少なく、65歳未満が主流となりました。10歳代、20歳代も少なくありません。若い人の死亡率は依然低いものの、学校や職場での生活活動制限が広がっています。
 生命への影響は少ないので被害は少ないと思われている若年者ですが,そうではありません。休校、対面授業停止、部活動停止が長引いています。就職難にもなっています。これは一部の生徒・学生だけでなく、すべての生徒や学生にも影響が及んでいます。たとえ、コロナ騒動が収束して就職時の影響はその後の長い人生にも及びます。
 これらのさまざまな長期的影響への対策には集団でワクチン受けることが重要となります。家族を守るためには家族全員でワクチンを受ける。学生生活を守るためには学生全体でワクチンを接種することが大切です。やや陳腐な言い回しですが、「1人はみんなのために、みんなは1人のために」ワクチン接種をお勧めします。


サンデー山口2021年05月05日号

5/5記事

2021年8月10日前後に約6万人の新規コロナ感染者を調べたところ、82%はワクチン未接種者、3%がワクチン2回接種者、2回接種者には重症者・死者がいなかったと報告されています。新規感染者の多くは未接種の65歳未満の人達でした。完全な感染予防はできませんが、重症者予防にワクチンは絶大な効果を上げています。個人個人の生命を守るだけでなく、社会生活を守るために積極的にワクチン接種をお勧めします。
 今後未接種者は,海外渡航の制限、指定区域へいることの制限などいろいろな制約が増加すると考えられます。この制約は特に活動範囲の広い65歳未満の世代に影響します。個人的な予想では大方の接種が完了する11月頃からこの動きが広がってくると思われます。


サンデー山口2021年02月06日号

11/14記事

一般にワクチンの評価は国内と海外で大きく異なっています。海外ではマイナス面とプラス面を天秤に掛けて、大きく有利ならば積極的にワクチン接種を勧めています。一方、国内ではBCG接種による肝炎ウイルス感染の苦い記憶があるためもあって、ワクチン慎重論者が多くなっています。不思議なのは薬剤の副作用には鈍感で、薬を希望する人は海外に比べてはるかに多くなっています。処方する医師にもその傾向があります。
  ワクチン接種の是非は客観的に実績資料に基づいて決めるべきものです。損益を天秤に掛けて決めるべきです。日本の現状の判断はあまりにも感情的です。テレビのワイドショーがそれに拍車を掛けているようにです。ほとんど資料を調べずに、芸能人がワイドショーで話しています。全く参考にもなりません。恐れを煽るだけの有害な放送になっています。
 長期的な副作用は不明であることは間違いありませんが、目の前にある危機に関してはワクチンが最有力対策です。実績もできています。現段階でもっともベストは選択は、「過去にアナフィラキシーショック」の経験がある人や「妊婦」重症かが少ない「小児、若年者」を除き、ほとんどの人はワクチン接種したほうがしない場合に比べて大きな利益があります。特に感染が多発している都会ではなおさらです。


サンデー山口2020年11月14日号

11/14記事

 入浴中の急死の原因は決着していません。学会によって主張が異なります。現在有名な「ヒートショック説」は医学的な評価は極めて低くなっています。「熱中症説」は本命ですが、現実に起きている事実と合わない点あります。「溺死説」はなぜ入浴前に元気だった人が溺水して死亡するのかという問いに対して答えていません。
 当院は入浴事故調査の研究を始めて4年目になります。2021年の暮れまでに結果を発表する予定です。ここで紹介した内容は研究結果のごく一部です。医学論文、医学書にも未発表のものです。現在原稿執筆中ですが、仕上げにまだまだ時間がかかります。
  当院のホームページの更新が、この一年ほどほとんど停止しているのも、執筆に多大の時間が掛かっているためです。1年後までには誌面で多くの発表ができるように努力しています。 

サンデー山口2020年08月05日号

8/5記事

都市部では屋外でジョギングする場合でも人の密集度が高く、唾液の飛沫から感染する可能性があるとの報道があってから、「屋外でのマスク」が一般的になりました。また、感染拡大には「徹底したマスクと手洗いが大切です」と5月ごろは盛んにマスコミが言っていました。
  しかし、当院では「手を介する接触感染」 は少なく、ほとんどがウイルス飛来(つまり、飛沫とエアロゾル)で感染しますと言ってきました。それを裏付ける結果も出てきています。
  それほど三密ではなくても、2m離れていても、飲食店やカラオケ、ライブハウスでは集団発生がしばしば見られます。一方、三密でも、2m離れていなくても「映画館」通勤電車・新幹線」「クラシックコンサート」「歌舞伎観覧」「パチンコ店」「スーパーマーケット」などでの集団感染の発生がありません。手のアルコール消毒の効果はせいぜい30秒です。すぐに服などを触ってしまうため、効果は持続しません。
  最近、コロナウイルスは飛沫感染だけではなく、より小さな微粒子であるエアロゾルが20分近く飛散していることがあるので、空気の流れに乗って室内でも8mくらいは広がることが分かってきました。マスクの効果は2m以内に接近した場合の飛沫感染予防に有効です。しかし、それ以上離れたエアロゾルによる感染は、主にマスクに縁から空気の流れに沿って吸引されるため、マスクはほとんど予防効果がないと考えられます。マスクの穴は大きく、フィルター効果も期待できません。マスクは人の少ない屋外など、場所によってはほとんど効果ありません。熱中症が多くなっている現在、マスクの有害性も考慮する必要があります。
個人的な見解ですが、学校の授業中は、先生はマスクしてください。生徒は発表の時のみマスクをしてください。人と会話をしない一人登下校の生徒は、マスク不要と考えます。


サンデー山口2020年5月2日号

2/28記事

テレビの情報は東京中心です。そのため、内容が地方には全くそぐわないことも少なくありません。山口市では岩手県内と同様に基本的には内部からコロナ感染者(隠れコロナ)がでていません。。新規感染者は外部との接触者のみです。時々、外部との接触で感染者がでますが、8月14日現在は隠れコロナからの感染は(市中感染)はでていません。コロナウイルスは感染拡大の初期(2020年5月)頃までは飛沫感染と接触感染の2つの感染ルートがあり、マスクと手洗いを徹底的にやりましょうと、盛んにマスコミでは言ってますが、これで感染拡大を防ぐことはまず無理です。ウイルスは飛来することを念頭に、対策を練ることが大切です。
追伸:8月になり、東京都内で三密にも関わらず、クラスタ発生が少ない場所が分かってきました。クラスター発生が多いところ●宴会●大声を出すところ(いろいろな集会)●飲食店、これらは唾液の飛沫とエアロゾルの発生が多い場所です。口をパクパクさせるところです。他方クラスターの発生が少ないのは、●通勤電車●パチンコ●映画館●スーパーです。カラオケよりもパチンコは利用者が数十倍多いと思いますが、パチンコでのクラスターは今まで報告ありません。通勤電車は東京では毎日数10万人いるでしょう、スーパーは全国では毎日300万人以上は行くでしょう。カラオケや飲食店に行く人数とは桁違いです。これらから、後者は20倍〜50倍リスクが低いのではないかと考えられます。多くの医師はコロナ感染は飛沫とエアゾル感染が主体であると考えています。