【新聞・雑誌記事】 公開日2015.03.20 更新日2015.03.20 HOMEへ メニューを隠す 次へ 掲載記事一覧へ
近年、社会の高齢化に伴い、種々の心臓弁膜症が増加しています。その中でも大動脈弁狭窄症(だいどうみゃくべんきょうさくしょう)は、失神や心不全が一度でも出現すると、手術が必要です。大動脈弁狭窄症は薬物療法のみでは不十分です。手術が必要かどうか正確な診断が大切です。一般に弁膜症の診断法で聴診は有名ですが、大動脈弁狭窄症の心雑音の大きさと重症度は必ずしも一致しません。三尖弁閉鎖不全症は重症でも、心雑音はほとんどありません。また、軽症または中等症の弁膜症でも、加齢とともに重症化します。薬物療法の内容によってはその進行が遅くなったり、早まる可能性があります。 |
総コレステロール値、LDLコレステロール値の基準値には、専門の学会(動脈硬化学会)が推奨値が一般に使われています。しかし、この基準値はあまりにも製薬会社の都合にすり寄っているとの意見が前々からありました。今回、健康診断のために人間ドックを受けた、その時点で異常なく健康と考えられる男女各5,000人の平均値と標準偏差値から、人間ドック学会が独自に基準値を作成しました。すると、特に病気のない人の総コレステロール、LDLコレステロールの基準値が大幅に上昇したということです。 |
個人的のことで恐縮ですが、他院から当院を受診した患者さんの服薬内容は、原則すべてチェックしています。投薬内容を検討すると、その1/3-1/2は当院なら処方しない薬剤です。中止する理由は、「診断が間違っているもの」「診断は間違っていないが、治療効果が低いか、ないもの」「あきらかに医療施設の利益追求のために出しているもの」などに分類されます。 |
心筋梗塞発症リスクは、性差や年齢差の影響が非常に大きいことは、あまり知られていない事実です。50歳男性喫煙者の心筋梗塞リスクは、非喫煙者の4倍以上で、さらに意外なことに70歳の喫煙男性よりも心リスクは高い。たばこを吸う40-50歳の女性は、突然死(主に心臓病と思われる)が、同性同年代の10倍以上に増えます。
50歳の男女の心筋梗塞リスクは6倍くらいの大差で、圧倒的に男性がハイリスクです。つまり、少々コレステロールが高くても女性は全く低リスクです。 |