【新聞・雑誌記事】 公開日2015.03.20 更新日2015.03.20  HOMEへ メニューを隠す    次へ  掲載記事一覧へ


サンデー山口2013年10月31日号

甲状腺機能低下症の多くは、橋本氏病と呼ばれる自己免疫疾患です。自分の組織を外敵と勘違いして、免疫機構が攻撃するのです。中高年の女性に多いのですが、特徴的な症状がなく、診断されずに放置されている人が非常に多いと考えられています。この疾患の治療は簡単で、治療効果は大きいと考えられます。海外では、健診の一項目として採用されることもあると聞いています。個人的には前立腺癌の検査(PSA)やメタボ健診よりも健康増進効果が高いと思っています。TSH測定はスクリーニング検査として、感度が高く、特異性も高く、非常に有用です。ただし、毎年の検査は不要です。異常がなかった人は、特に症状に変化がない場合、5年間は再検査は不要と思います。


サンデー山口2013年7月31日号

例年、当院では3〜5%程度の高血圧患者さんが、降圧剤の減量または一時中止になっているようです。当院での減量や中止のための大切な条件は、「家庭血圧が十分に低下している」ことです。

 


サンデー山口2013年4月26日号

 新聞やマスメディアで大きく取り上げられたので、すこし解説を加えて紹介しました。単純に危険率を計算するためだけでなく、どの因子がどの程度、脳卒中を増加させるのかを知るのに役立ちます。「高コレステロール血症で脳卒中、脳梗塞が増加する」と間違っているのは、一般人だけでなく、医療関係者、医師にも多く見られます。高コレステロール血症に関しては、日本動脈硬化学会のガイドラインから、誤った方向への誘導があり、ずいぶん間違いがあります。

サンデー山口2013年1月23日号 20120123
インフルエンザ迅速診断キットは、「発熱からの経過時間が短いと陰性になることが多い」「インフルエンザワクチン接種者?高齢者?は陰性が多い」など,診断キットの感度は十分ではありません。安易にインフルエンザを除外診断しないことが大切です。数日以内に家族がインフルエンザと診断されていれば、急な原因不明の発熱があれば、インフルエンザの検査しなくてもインフルエンザとして治療した方がよいでしょう。最悪のケースは、「インフルエンザの検査が陰性なので風邪でしょう。風邪薬(解熱剤)を処方しておきましょう」という治療です。これなら診療を受けない方がよかったということになります。