4) 痛風の症状と診断 その5 |
【高尿酸血症の病型診断】
前述したように高尿酸血症の病型には、排泄低下型、産生亢進型、混合型があります。この病型を診断することは、治療方法や薬の選択に役立ちます。
■ 60分法による病型診断 ■
病型診断には、尿中の尿酸排泄量と血液中の尿酸濃度を測定して行う。一日尿でみるのが正確ですが、外来では簡便的に60分法が使われています。検査予定日の3日前より、高プリン食、飲酒を控えるように指示し、当日は絶食で受診し、300mlの引水を行い、30分後に排尿させる。以後60分間の尿を正確に採取する。また、蓄尿開始後30分に採血を行い、血液中の尿酸値、クレアチニン値を測定する。計算式は省略します。
■ 簡便法 ■
外来で60分法を行う時間的な余裕がない場合に、随時尿で行う簡便法があります。随時尿を採取し、同時に採血を行う。尿中尿酸値/尿中クレアチニン値が0.8以上は尿酸産生過剰型、0.4以下であれば、尿酸排泄低下型とする。しかし、60分法より精度が劣るので、できるだけ簡便法を使わずに60分法を選んだ方がよいとされている。