【判定】
心不全は、心臓病などの原因により、心臓の働きが低下した状態またはそれによる全身の状態をいいます。心臓病の疾患名では有りません。あらゆる心臓病の末期像は心不全になります。高血圧が原因となる高血圧性心疾患と虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)で心不全の原因心疾患の8割以上を占めます。心不全の重症度の評価として有名なものが自覚症状によるNYHA心機能分類です。しかし、NYHA心機能分類は大雑把で、客観性に欠けるため、上記のような問診表を作成した先生がいます。
2006年2月14日誤記修正
ニューヨーク心臓協会(NYHA)心機能分類
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クラスI | 心疾患を有するが、身体活動に制限はなく、通常の身体活動では疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛を生じない。 |
クラスII | 心疾患のために、身体活動に少しの制限はあるが、安静又は通常の身体活動では楽に生活できる。通常の身体活動よりも強い活動で疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛を生ずる。 |
クラスIII | 身体活動に強い制限のある患者であるが、安静にすると楽に生活できる。通常の身体活動で疲労、動悸、呼吸困難、狭心痛を生ずる。 |
クラスVI | 心疾患を有し、いかなる身体活動をするときにも苦痛を伴う。心不全、狭心症徴候が安静時にも認められるときがある。いかなる身体的活動によっても苦痛が増強する。 |
出典:American Medical Association:Guides to the Evaluation of Permanent Impairment,AMApress,2000。上記の内容は、その後NYHAの分類が変更されたが、古い分類が現在もよく使われる。 |