【男性更年期障害の質問票】
札幌大学 伊藤直樹氏資料より作成
公開日 2005.10.2 更新日 2005.10.12
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【男性の老化症状に関する質問票(日本語版)】
1〜20の質問に当てはまる項目をチェックしてください。 ※()内は点数

質問1 総合的に調子が思わしくない:健康状態に関する本人の感じ方
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)   

質問2 関節や筋肉の痛み:腰痛、関節痛、手足の痛み、背中の痛み
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)      

質問3 ひどい発汗:思いかけず突然汗がでる。緊張や運動とは関係なくほてる。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)   

質問4 睡眠の悩み:寝つきが悪い。ぐっすり眠れない。寝起きが早く、疲れが取れない。浅い睡眠。眠れない。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)  

質問5 よく眠くなる。しばしば疲れを感じる。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)  

質問6 いらいらする:当たり散らす。些細なことに直ぐ腹を立てる。不機嫌になる。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)  
質問7 神経質になった:緊張しやすい。精神的に落ち着きがない。じっとしていられない。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問8 不安感:パニック状態になる。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問9 からだの疲労や行動力の減退:全般的な行動力の低下、活動の減少、余暇活動に興味がない、達成感がない、自分をせかせないと何もしない。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)   
質問10 筋力の低下
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)  
質問11 憂鬱な気分:落ち込み、悲しみ、涙もろい、意欲がわかない、気分のむら、無用感。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)     
質問12 絶頂期は過ぎたと感じる
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)     
質問13 力つきた、どん底にいると感じる
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問14 ひげの伸びが遅くなった
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問15 性的能力の衰え
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問16 早朝勃起(朝立ち)の回数の減少
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)    
質問17 性欲の低下:セックスが楽しくない。性行の欲求が起きない。
なし(0点) 軽い(1点) 中等度(2点) 重い(3点) 非常に重い(4点)  


合計点と評価
●合計点1点〜 9点 ●  症状なし
●合計点10点〜19点●  軽症

●合計点20点〜32点●  中等症

●合計点33点以上  ●  重症

【男性更年期障害の解説】
  女性の更年期障害は女性ホルモンが急激に減少することで生じます。一方、男性更年期障害は男性ホルモン(テストステロン)の減少が引き金になっていると考えられています。ただし、男性ホルモンの減少の程度は個人差が大きく、また女性ほど急激にホルモンの減少が生じないために、通常症状も軽いことが多い。血液中の男性ホルモンであるテストステロンの基準値(総テストステロン:4.53 ng/ml、フリーテストステロン:FT:15.7pg/ml、聖マリアンナ医大の岩本晃明教授)もあるが、あくまでも目安である。テストステロンの値と症状の重症度は関係しない。以前からどの程度減少したかが問題になる。
 男性更年期障害の症状として、ほてりや冷えうつ症状や不眠筋力の衰え体のだるさ性欲低下や朝立ちの回数減少などの症状が現れる。神経質でまじめ、責任感や競争心が強く、几帳面またはせっかちな人は男性更年期障害を発症しやすいと言われている。
 治療としては、一般血液検査や男性ホルモン(テストステロン)の測定後に、男性ホルモン尾影響を受ける前立腺に病気が無いことを確認した後、2−3週間に1回のテストステロン補充療法(注射)が一般に行われている。海外では貼り薬などもあるようです。また、対処療法として漢方薬や抗不安薬を使うこともあります。

関西医科大学泌尿器科男性更年期外来での治療実績
テストステロン補充療法の有効性と治療前テストステロン値の関係
 2002年1月以来、約380名の患者様を診療し、約180名に男性ホルモン補充療法を行っている。
評価判定
(1)総テストステロン
有効率
補充療法の有効性
317ng/dl未満 317ng/dl以上 合計
明らかに有効
27(69%) 8(27%) 35(51%)
無効、なんともいえない
22(73%) 12(31%) 34(49%)
39(100%) 30(100%) 69(100%) 
評価判定
(2)フリーテストステロン
有効率
補充療法の有効性 8.8pg/ml未満 8.8pg/ml以上 合計
明らかに有効
26(62%) 9(33%) 35(51%)
無効、なんともいえない
16(38%) 18(67%) 34(49%)
42(100%) 27(100%) 69(100%) 

解説と表は、筑波大学泌尿器科と関西医科大学泌尿器科のホームページを参考にした。
男性の老化症状に関する質問票(Japanese version of the AMS Questionnaire)
筑波大学泌尿器科、 http://www.md.tsukuba.ac.jp/public/clinical-med/urology/adam.htm
関西医科大学泌尿器科 http://www3.kmu.ac.jp/urology/kanjya/sinryou/tokushoku6.html