■ 肥大型心筋症(非閉塞性)の左室の動き ■  公開日2003.04.01   HOME
 

■解説■(イメージイラスト)
非閉塞性肥大型心筋症 (非対称性求心性左室肥大)

【左室の形態】
  原因不明の著明な左室肥大(非対称性)をおこす肥大型心筋症という病気があります.心室中隔の著しい肥大のために,左室の内腔全体がが狭くなっています.非閉塞型では,心室中隔上部の肥大は高度でなく,左室の出口はそれほど狭くなっていません.

【左室壁の動き】
 左室の長径は収縮期にもあまり短くなりません.
一方,短径の収縮率は,正常よりも大きくなり,心臓の収縮性はまだ障害されていません.閉塞型も非閉塞型も同じです.

 

【心室中隔と僧帽弁の動き】
 非閉塞型では,左室の出口付近で心室中隔が出っ張っていないので,心臓の収縮期に僧帽弁やその腱索が狭くなった出口を塞ぐような動きは見られません.
 しかし,脱水時の 激しい運動では,左室が小さくなぢ,収縮期にその狭さは高度となり,突然死の危険性さえ生じます.
正常心,非閉塞性肥大型心筋症,閉塞性肥大型心筋症の3つを同時に見れます.
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