■ 急性心筋梗塞の左室の動き ■      公開日2003.04.01   HOME
 

■解説■(イメージイラスト)
急性心筋梗塞(前壁中隔心筋梗塞)

【左室の形態】
 左室の大きさは,さほど変化していません.

【左室壁の動き】
心室中隔の中央部から心尖部にかけて,収縮期の動きが消失しています.また,同部の壁厚は収縮期にも厚くなりません.
  心筋の障害を受けた部分が大きいほど心臓の働きも低下します.

【心筋の回復】
血管が閉塞してもすぐに心筋が死んでしまうわけではありません.6時間以内に血液の流れが再開すると多くの心筋が回復します.早ければ早いほどよく,できるだけ3時間以内の血流再開が望ましい.

【心筋の線維化】
早期に血流が再開しないと心筋は死んでしまいます. 死んだ心筋は柔らかく,安静により血圧を低めにしないとその部分が裂けたり(心破裂),膨れたり(心室瘤)します.1ヶ月も経つと強い線維組織の置き換わります.

正常心,急性心筋梗塞,陳旧性心筋梗塞の3つを同時に見れます.
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